※最終更新2018年2月7日、カメラとナックルジェスチャーの項を追記しました。
今年6月にHUAWEIより発売された「P10lite」、UQモバイルにて契約しました。
HUAWEIは中国のメーカーで、ここ数年、日本におけるSIMフリースマートフォンのシェアを大幅に伸ばしています。それは、低価格でも性能に優れたスマートフォンを多くラインナップしているからであり、もはや3万円以下の価格帯では敵なしの状態でしょう。
昨年、コスパ最強と謳われたのが同社の「P9lite」というスマホで、その後継あたるのが今回レビューする「P10lite」です。
購入から4カ月経過した時点でのレビューとなりますが、今後使用していくうえで気が付いたことがあれば、随時更新していきます。
なお、見出しに★がついているのは個人的な評価で、★5点が満点です。
スペック
メーカー名 | HUAWEI | |
---|---|---|
寸法(高さ×幅×厚さ) | 約146.5×72×7.2mm | |
質量 | 約146g | |
ディスプレイ (サイズ/タイプ/解像度) |
約5.2インチ、1920×1080 | |
カメラ | メイン | 約1200万画素 |
サブ | 約800万画素 | |
電池容量 | 3,000mAh | |
OS | Android™ 7.0 | |
チップセット | Kirin 658 | |
クロック数/コア数 | 2.1GHz/4コア+1.7GHz/4コア | |
本体メモリ容量※1 | ROM | 32GB |
RAM | 3GB | |
対応外部メモリ (規格/最大容量) |
microSDXC 128GB | |
防水 | × | |
防塵 | × | |
対応言語 | 日本語 | ○ |
英語 | ○ | |
ネットワーク(LTE) 最大下り速度 |
最大220Mbps(WiMAX 2+) / 225Mbps(4G LTE) | |
国際ローミング データ通信はできません |
○ | |
Bluetooth | 4.1 LE | |
Wi-Fi規格 | IEEE802.11 a/b/g/n/ac | |
テザリング | ○ | |
緊急地震速報 | ○ | |
津波速報/災害・避難情報※2 | ○ |
※UQモバイルHPより転載(所持しているものがUQで買ったものなので)
デザイン ★★★★★
筆者が購入したのはミッドナイトブラックというカラーです。1番人気は、サファイアブルーというカラーだと思いますが、やっぱり飽きずに使えるのは黒ということで、このカラーをチョイスした次第です。
【正面】
5.2インチのフルHDディスプレイを搭載しています。
この5.2インチというディスプレイサイズ、成人男性の片手で操作できるギリギリのラインという印象ですね。ここを基準として、携帯性重視ならより小さく、大画面好きならより大きくといったところでしょうか。
画面下部にはHUAWEIのロゴが入っていますが、できれば背面だけにしてほしかったですね。たとえアップルだろうがソニーだろうが、正面側のメーカーロゴはデザイン上、邪魔だと考えています。
ホームボタンなどの物理ボタンがないすっきりしたデザインは個人的に好きですね。
【右側面】
上部に音量ボタン、中部に電源ボタンがあります。なお、指紋認証でスリープ解除、画面上のアイコンでスリープができますので、電源ボタンを全く触らずに操作することも可能です。
【左側面】
こちら側はSIMスロットのみ。ちなみに上部にある黒いラインは、電波をつかみやすくするためのアンテナラインです。
【上側面】
イヤホンジャックがあります。
【下側面】
充電に使うマイクロUSB差込口、スピーカーがあります。上側面にもありますが、左側の小さい穴はたぶん通話時や動画撮影時に集音するところだと思います。ここにもアンテナラインがありますね。
充電端子について、最近はUSBタイプCという、表裏どちらでも差せてデータ等の転送速度が速いタイプが登場していますが、世間的にはまだまだマイクロUSBが主流だし、わざわざ充電に使うコードなどを買い替えるのも面倒なので、個人的にはマイクロUSBで全く問題ないですね。
【背面】
指紋認証、カメラなどありますが、出っ張りのないフラットなデザインが良いですね。また、背面もガラスパネルとすることで、高級感がグッと引き立てられます。
【トータル】
背面もガラスパネルを採用し、側面はアルミフレームとすることで、とても低価格帯のスマホとは思えない高級感があります。また、厚さ7.2ミリと非常に薄く仕上げられており、現在のトレンドなデザインをきっちり抑えていますね。
デザインはマジで高評価です。ハイエンドモデルにも匹敵するくらい、デザインは優れています。
ただし、ガラスの背面はマジでつるつるなので、少しの傾斜でもスルスルと滑っていきます。テーブルや棚の上に置くときは気を付けましょう。うっかり少し角度のついた本の上などに置くと、見事に落下しますので。
レスポンス★★★★☆
通常使用でストレスが溜まることはありません。たまにフリーズしますが、すぐに復帰します。
メモリも3GBあるので、不足したことはありません。レスポンスはまず問題ないと言えるでしょう。
ベンチマークスコア
スマホの処理能力を決定づけるCPUには、HUAWEIが自社生産している「kirin658」が使われています。
参考までに、Antutuベンチマークは下記のとおりでした。
【1回目】
【2回目】
他のレビューでは、低いと5万半ばのスコアもありましたが、私の購入したものでは6万超えのスコアでした。
トータルスコアだけ見れば、Snapdragon625とほぼ同等です。Snapdragon625搭載機は、どの機種も定価で3万円以上しますので、定価3万円を切る当機は優秀だと思います。
ちなみに6万というスコアは、スマホで行うおおよその動作をスムーズにこなせます。
3D性能
Snapdragonと比べて3Dスコアが落ちると言われているKIRINですが、普通に使えます。
試しにスクエニの「メビウスファイナルファンタジー」をプレイしましたが、高画質にしてもカクついたり、処理落ちすることはありませんでした。
もちろん、負荷をかければそれなりに発熱しますが、多少熱いかな程度で、めちゃくちゃバッテリーを消費したり、動作に影響が出るほどではないです。
カメラ性能 静止画★★★★☆ 動画★★☆☆☆
全然良くないなぁと思っていたけど、使い込むうちに割と良いと思うようになってきました。
手ブレ補正が弱いので、しっかりとカメラを保持し、シャッターを切ったあとも動かさないことが大事です。
手ブレなく撮れれば、結構キレイに写ってくれます。発色は悪くないですが、ちょっと鮮やかにしすぎている気もします。
動画はあんまり良くないですね。
静止画同様に手ブレ補正が弱いので、かなり手ブレが気になります。
また、撮影中にピント合わせが多発するため、いきなりボヤけます。
さらに集音マイクが弱いのか、撮影対象(私の場合は子供)が喋っていることが分かりません。
拾ってはいるので、音量を大きくすれば聞こえますが、撮影してる人との音量差が凄いです。
写真作例(すべてオート設定で撮影)
まずは代表的な料理の写真です。
俗に言う「メシマズ写真」とは思いません。デフォルトの映像処理で発色を良くしているので、料理の写真とは相性が良いですね。
太陽光のもと、接写と風景写真です。
P10liteのカメラは接写のほうが得意みたいですね。葉っぱの虫食いの後や影の具合までキレイになる写っています。これなら満足。
風景写真のほうは、樹木とか細かなディテールがのっぺりしてる感じがしますね。全体的に立体感のない印象です。
室内光での撮影です。
ミスって若干手振れしてますね。写りは悪くないものの、ちょっと暗いです。
光量が少なくなると、手振れ補正を搭載していないために、かなり手振れ率が高くなります。やっぱりカメラにこだわるなら手振れ補正が欲しいですね。
真っ暗な屋外で、カメラのライトを用いて撮影。
被写体(魚)は割とキレイに撮れました。暗所での撮影の場合、さすがに背景はダメですね。これはP10liteに限った話ではありませんけど。
これからの時期、イルミネーションが楽しい季節ですよね。
近所のイルミネーションを撮影してみました。なかなかよく写っていると思います。
オート撮影ですが、光の輪郭がぼやけて写るあたりがちょっと幻想的ですね。
シャッターを音量ボタンで切れる
地味ですけど嬉しい機能です。
手ブレ補正の弱い当機種において、撮影時に本体をしっかり保持することが求められますが、ソフトキーだとタッチした際に微妙にブレることが多いです。
その点、音量ボタンは特に横向きに構えた時に、保持した状態からそのまま押し込めるので、ブレることが大幅に減ります。
キレイに撮れたと思っても、ちょっと拡大すると微妙に手ブレしていることも多いです。特に画質が向上している現在のスマホならなおさら。
バッテリー ★★★★★
バッテリーの持ちは良好です。
満充電から1日3時間くらいブラウジングしても2日は充電なしでいけます。多少ヘビーな使い方をしても1日は十分もちますね。
バッテリーが強い要因として、容量3000に加え、バックグラウンドで動いているアプリをかなり強力に抑制することが挙げられます。
この抑制がマジで強力で、LINEは開いていなければメッセージを通知してくれないほどです。別途、バックグラウンドで動作する許可を与えれば通知してくれますが。
また、付属の充電器でできる急速充電が便利で、本当に早いです。外出前に少し充電するだけでも、かなり充電してくれます。
前述の省電力性能と相まって、就寝前の充電が不要なレベルです。
また、購入4ヶ月経っても持ちが悪くなった様子もないので、耐久性にも優れていると思われます。
バッテリー持ち重視なら省電力モードで運用しよう
標準で省電力モードが搭載されています。
通常モードだと残りバッテリーが66%で稼働時間が約14時間ですが、省電力モードだと19時間にまで増加します。
省電力モードは、画面の明るさ調整と不操作時の画面ロックまでの時間を短くすることで調整しているようで、パフォーマンスを大きく低下させることはありません。説明文を見ても、おそらく動作クロックは抑制していませんね。
晴天の屋外で使う場合には画面が暗くなりすぎますが、屋内であれば省電力モードにしておくことをおススメします。
ウルトラ省電力は、稼働時間が飛躍的に増加する分、かなり強力に動作を抑制します。
出先でバッテリーがピンチ!だけど電話は受けられる状況にしておかないといけない!なんてときが出番でしょうか。ただ、使った感触ではブラウジングくらいなら影響はありません。
購入から9か月目のバッテリー状況
バッテリーの大切な機能のひとつに、ロングライフ性能があります。
使えば使うほど消耗するのがバッテリーだし、スマホは購入からほぼ電源を切ることのないものですから、バッテリーの消耗具合はどうしても激しくなってしまいます。
購入して9か月、正直多少持ちが悪くなってきた印象です。アプリなどを使ってきちんと計測、比較したわけではないので数値を示せませんが。
ただし、まったく使い物にならないレベルではなく、依然として多少ヘビーに使っても1日は十分に持ちます。
私の普段使い(1日のうちブラウジングを中心に3時間ほど、ゲームは基本やらない)であれば、残りバッテリーが50%でも大丈夫な状態です。
指紋認証 ★★★★☆
背面にあります。
軽く触れるだけですぐに認証してくれます。ホント爆速です。この指紋認証は1回使ったら非搭載の端末には戻れませんね。
ただ、背面指紋認証は端末を置いた状態では使えなかったり、ブック型のカバーと相性が悪かったり(開いた時に背面が隠れるため)するので、今後は前面指紋認証が主流になるでしょう。
Zenfone4など、最近発売になった端末は軒並み前面指紋認証になってますしね。
ナックルジェスチャー ★★☆☆☆
Huaweiの独自機能である「ナックルジェスチャー」。
指先のタッチと指の第二関節でのタッチを判別し、第二関節でのタッチで様々な操作をショートカットできる機能です。
例えば「C」を描くとカメラを起動したり、囲んだ範囲を切り取ってスクリーンショットを撮ったりできます。
これについては、ちょっと評価が低い。
なぜなら感度がよろしくないからです。
個人差があるのかもしれないけど、私の場合はあまりうまく判別してくれなくて、第二関節で操作をしても、指先でのタッチと同様にとられることが多く、結果としてストレスが溜まってしまいます。
正直、あまり使いものにならないので、星1個と言いたいところですが、第二関節で画面を2回叩くとスクリーンショットが撮れるという機能だけ、きちんと判別してくれるし活用しているので星2個です。
その他、良いところ
プリインストールされてる「端末管理」アプリが便利
このアプリは、ワンタップで端末を最適な状態にしてくれます。メモリ解放もしてくれるので、わざわざアプリを入れる必要がありません。
太陽光の下での画面視認性が良い
画面の輝度が特別高いというわけではなく、太陽光の下での視認性を良くする発色をしています(設定で確認)。
確かに晴天屋外でも、画面が見にくいと感じることはありません。
総評 ★★★★☆
残念なのはカメラ性能だけです。スマホでキレイな写真が撮りたい方にはオススメしません。
その他、操作性やレスポンスなど、CPU関連のところは文句ありません。指紋認証も超早いし便利。
また、バッテリー持ちは急速充電と相まって、めちゃくちゃ良いです。
値段を考えるとコスパはかなり良いです!価格破壊レベルですね、これは。
競合すると思われるZenfone3と比べて、バッテリー優先ならP10LITE、カメラ性能優先ならZenfone3といった感じでしょうか。
私自身、ここまで非常に満足しています。
ワイモバイルからUQモバイルにMNPをして、端末が一括7800円で、月額維持費が1180円で月に120分の無料通話と6GBまでの高速通信ができます。
実は、いろいろと検討したすえに、最新端末を最も安く手に入れて、安く維持するための最適解としてP10liteを購入した経緯があります。それは下記記事をご参照ください。

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